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長期的な脂肪減少の秘訣

パーソナルトレーナーとして認識していくと思いますが、ほとんどのクライアントにとって、減量で難しいことは脂肪を減らすこと自体ではなく、むしろ長期に渡って体重を維持していくことです。ご存知のように、クライアントの食事の主要栄養素の組成に関係なく、脂肪の減少は摂取カロリーが消費カロリーを下回ることによって起こりますが1、食事パターンを継続していくことこそが、長期的な脂肪減少につながります。クライアントが一定の期間、定められた計画に従って、それを継続していけるかどうかということになりますが、これはあなたが考案するあらゆるプランの中心に据えるべきものです。最初にクライアントのライフスタイルや目標を考慮せずに食事と運動のプランを考案すると、維持していくことが難しくなります。各クライアントと最初に相談して、彼らの好みや変化への障壁について話し合うことで、パーソナルトレーナーとして、個々のクライアントにとってどのダイエット戦略が最も効果的かを理解できるようになります。一般的で型にはまったプランは短期的な脂肪の減少を達成するかもしれませんが、ライフスタイルの要因や目標の考慮、継続ができなければ、最悪のプランにもなり得ます。このことを念頭に置いて、長期的な脂肪減少の秘訣と考えられるいくつかのポイントを以下にご紹介します。

  1. クライアントに自主性を与える – あなたの指導のもと、カロリー制限の範囲内で、クライアントが食事の選択をある程度コントロールできるようにし、カロリー摂取量に柔軟性を持たせて、社交イベントにも参加しやすくします。クライアントに自主性を与え、自制してもらうことは、クライアントに管理と自信の感覚を与えます。それが長期的な減量の強力なツールであることことが研究によってわかっています2
  2. 過度の食事制限を避ける – クライアントが選択を与えられたときに犯しがちな一般的なミスのひとつが、「悪い」食べ物を断つことです。そのような制限を自ら課したクライアントは、結果的に体重増加のリスクが高くなることが多いとされています。3 。種類の豊富な食事に好きな食べ物をいくつか取り入れるようにクライアントに勧めることで、この制限されているという感覚を取り除き、食べ物とのより良い関係を促進することができます。
  3. カロリーを現実的な数値の最大値に設定する – 特定の状況下では極端なカロリー制限が適切なこともありますが、たいていのクライアントは、カロリーを比較的高く設定していても実際にはカロリー摂取が消費を上回ることなく、柔軟性が高まって継続しやすくなります。高めのカロリーでダイエットすることは、継続しやすくなるため、脂肪の減少に対してより効果的であることがわかっています4。ただし、クライアントがイライラするほど脂肪の減少がスローにならない程度に設定することが重要です。メンテナンスカロリーから10〜15%少ない数値が、前述の柔軟性と継続に最適の範囲のようです。
  4. 睡眠を重視する – 栄養と直接関係がないかもしれませんが、睡眠の量と質は脂肪の減少に影響を及ぼします。睡眠が十分でないと食欲ホルモンが増加し、グルコース代謝が損なわれることがわかっています。グルコース代謝はエネルギー消費を増加させ、ひいては脂肪の減少にも影響する場合があります5。睡眠の質と量を高めることが、より効果的な運動と健康的な食事にもつながるかもしれません。
  5. 実践する方法を検討する – 継続を可能にする最も重要な要素は、各クライアントに適切な脂肪減少の方法を選択することだと言ってよいでしょう。たとえば、非常に忙しいクライアントの場合、カロリーを記録するように指示すると、ストレスが増して、その後の継続が困難になりかねません。このような場合は、クライアントに高タンパク質源のリストを提供し、各食事にタンパク質を多めに含めるように指示する方が効果的かもしれません6。各クライアントのライフスタイルを考慮し、その人に最も適切な方法を選択することが長期的な脂肪の減少に不可欠です!

状況によって判断するアプローチでクライアントについて検討し、長期的な行動の変化と継続への障壁を克服する戦略を採用することが、脂肪の減少を成功させるための鍵です。あらゆる状況で一番優れた方法というものはありません。目の前のクライアントを理解し、適切と思われる戦略を採用し、クライアントに効果的な方法が見つかるまでプロセス全体で臨機応変に対応し、クライアントに長期的に変化をもたらすあらゆる可能性を提供することが重要です。

注意:この記事はOptimum Nutrition for Health and Performanceコースを補足するもので、教育のみを目的としています。これはGlanbia Performance Nutritionの意見を反映したものではなく、製品のマーケティングを目的としたものでもありません。

レファレンス

  1. Johnston, B.C., Kanters, S., Bandayrel, K., Wu, P., Naji, F., Siemieniuk, R.A., Ball, G.D., Busse, J.W., Thorlund, K., Guyatt, G. and Jansen, J.P., 2014. Comparison of weight loss among named diet programs in overweight and obese adults: a meta-analysis. Jama, 312(9), pp.923-933.
  2. Teixeira, P.J., Carraça, E.V., Marques, M.M., Rutter, H., Oppert, J.M., De Bourdeaudhuij, I., Lakerveld, J. and Brug, J., 2015. Successful behavior change in obesity interventions in adults: a systematic review of self-regulation mediators. BMC medicine, 13(1), p.84
  3. Markowitz, J.T., Butryn, M.L. and Lowe, M.R., 2008. Perceived deprivation, restrained eating and susceptibility to weight gain. Appetite, 51(3), pp.720-722
  4. Frost, G., Masters, K., Kin, C., Kelly, M., Hasan, U., Heavens, P., White, R. and Stanford, J., 1991. A new method of energy prescription to improve weight loss. Journal of Human Nutrition and Dietetics, 4(6), pp.369-373.
  5. Van Cauter, E., Spiegel, K., Tasali, E. and Leproult, R., 2008. Metabolic consequences of sleep and sleep loss. Sleep medicine, 9, pp.S23-S28
  6. Baer, D.J., Stote, K.S., Paul, D.R., Harris, G.K., Rumpler, W.V. and Clevidence, B.A., 2011. Whey protein but not soy protein supplementation alters body weight and composition in free-living overweight and obese adults. The Journal of nutrition, 141(8), pp.1489-1494